八王子の高校生の大学受験、一般選抜だけで考えていませんか|総合型選抜・学校推薦型選抜の違いと併用の考え方

By 田中先生(代表) 田中先生(代表)
公開日: 2026年10月22日

八王子教室に通う高校2・3年生に、大学受験の話になるとまず聞くことがあります。私立大学の入学者は、いまや6割以上が総合型選抜と学校推薦型選抜で決まっています(文部科学省 令和7年度入学者)。一般選抜・学校推薦型選抜・総合型選抜の違い、出願と合格発表の時期、指定校と公募の違い、推薦で合格したときに上の志望校をどうするかを先に決めておく考え方を、八王子教室の高校生への説明をもとに解説します。

大学入試の区分と推薦の考え方|東京外語スクール八王子教室

八王子教室に通う高校2年生・3年生の授業で、大学受験の話になると、私はまずこう聞きます。

「一般で受けますか? それとも推薦や総合型も考えていますか?」

一般選抜だけで考えている生徒が、思っているより多いからです。八王子市内や周辺には大学のキャンパスが多く、指定校推薦の枠を持つ高校も少なくありません。この記事では、入試区分の違いと、推薦系の入試を含めて考える理由を説明します。

私立大学の入学者は、6割以上が推薦系

文部科学省が毎年公表している「大学入学者選抜実施状況」によると、令和7年度(2025年4月入学)の大学入学者の内訳はこうでした。

区分全体私立大学国立大学
総合型選抜19.5%22.8%7.7%
学校推薦型選抜34.1%38.8%12.7%
推薦系の合計53.6%61.6%20.4%

出典:文部科学省「令和7年度国公私立大学・短期大学入学者選抜実施状況の概要」

全体で半数を超え、私立大学では6割を超えています。私立大学を志望するなら、一般選抜で入学する人の方が少数派だということです。

5年前の令和2年度(2020年4月入学)には、私立大学のAO入試(現在の総合型選抜)が12.1%、推薦入試(現在の学校推薦型選抜)が44.4%でした。総合型選抜の割合が大きく増えています(令和7年度から集計区分が整理されたため、厳密な比較はできません)。

授業で生徒に「ここ数年、総合型選抜や自己推薦の方が通りやすい状況が続いている」と話すのは、この数字が背景にあります。

3つの区分の違い

文部科学省の「大学入学者選抜実施要項」では、入試区分を次のように定めています。

一般選抜

学力試験が中心の入試です。共通テストを使う方式と、大学独自の試験だけの方式があります。令和9年度(2027年1月)の共通テストは1月16日・17日です(大学入試センター)。

総合型選抜

本人の意志で出願できる入試です。志望理由書や活動報告書などの書類と、面接などを組み合わせて、能力・適性・学習意欲・目的意識を総合的に評価します。出願は9月1日以降、合格発表は11月1日以降です。

学校推薦型選抜

高校の校長の推薦に基づく入試です。調査書を主な資料にして評価します。出願は11月1日以降、合格発表は12月1日以降です。

学校推薦型選抜には、大学が指定した高校の生徒だけが出願できる指定校推薦と、出願要件を満たして推薦が得られれば誰でも出願できる公募推薦があります。文部科学省の調査では、私立大学の学校推薦型選抜の入学者のうち公募型は2割強で、残りの多くは指定校や附属高校からの入学です。

出典:文部科学省「令和9年度大学入学者選抜実施要項」、「大学入学者選抜実態調査」

「自己推薦」は大学によって区分が違う

授業でよく出てくる「自己推薦」という言葉は、実は実施要項には出てきません。

校長の推薦が不要な自己推薦入試は、区分としては総合型選抜です。一方で、公募推薦の提出書類を「自己推薦書」と呼ぶ大学もあります。志望校の募集要項で、どの区分として扱われているか、出願要件は何か(評定、英語資格、活動歴など)を確かめてください。

推薦で合格したら、上の志望校をどうするか

推薦系の入試を併用するときに、出願前に決めておくべきことがあります。

推薦で合格した場合、より上の志望校をあきらめるかどうかです。

学校推薦型選抜は、合格したら入学することが前提の入試です。文部科学省の調査では、私立大学の指定校推薦は9割以上が専願、公募推薦は半数強が他校との併願を認めています。総合型選抜の併願可否は大学ごとに違います。

たとえば、A大学の自己推薦に出願でき、本命はもっと難しいB大学だとします。A大学に推薦で合格したとき、B大学の一般選抜をあきらめられるか。この答えが「いいえ」なら、A大学の推薦には出願しない方がよい、ということになります。

この判断の材料になるのは、学部・学科の勉強内容が、将来やりたいことにどのくらい合っているかです。

偏差値と「学びたいこと」のずれ

一般選抜が中心だった時代は、学力をほぼ一律に測れたので、大学の難易度と学歴がほぼ同じものでした。今は、推薦系の入試で大学を決める人が半数を超え、この対応がずれています。

難しい大学に入れる力があっても、学びたい内容が別の大学にあれば、そちらを選ぶ人がいます。企業の側も、偏差値の高い大学を出たことだけで採用を決めにくくなっています。

だからこそ、志望校を選ぶ基準は「どこまで上を狙えるか」だけではなく、「将来やりたいことに合う学びがあるか」になります。英語の教育に携わりたいのか、貿易の仕事で英語を使いたいのか。やりたいことが具体的になると、学部・学科の選び方が変わります。

八王子の高校生が推薦系を考えるなら、評定と英語資格を早めに

推薦系の入試では、出願要件として評定(調査書の「学習成績の状況」)や英語資格を求める大学があります。

評定は高校1年生からの積み上げです。英語資格も、出願の9月までにスコアをそろえておく必要があります。「推薦も考えている」なら、高校2年生のうちに要件を調べ、足りないものを準備し始めるのが現実的です。

八王子教室に通う高校生には、都立高校の生徒も私立高校の生徒もいます。高校によって指定校推薦の枠や進路指導の進め方が違うので、学校の進路指導で何が聞けるか、塾で何を補うかを分けて考えます。学校では推薦枠や校内選考の情報、塾では英語資格のスコア作りと志望理由書・面接の準備、という分担です。

推薦系の入試でどんな準備が必要かは、自己推薦(総合型選抜)の準備|英語資格・志望理由書・面接・小論文で説明しています。

まとめ

  • 令和7年度の大学入学者は、総合型選抜と学校推薦型選抜で53.6%。私立大学では61.6%
  • 総合型選抜は本人の意志で出願(9月1日以降)、学校推薦型選抜は校長の推薦が必要(11月1日以降)
  • 「自己推薦」の区分は大学によって違う。募集要項で確認する
  • 推薦で合格したら上の志望校をあきらめるかを、出願前に決めておく
  • 志望校の基準は、将来やりたいことに合う学びがあるか
  • 評定と英語資格は、高校2年生のうちに要件を調べて準備を始める

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よくある質問

大学入試で、推薦や総合型選抜で入学する人はどのくらいいますか?
文部科学省の集計では、令和7年度の大学入学者のうち総合型選抜が19.5%、学校推薦型選抜が34.1%で、合わせて半数を超えています。
私立大学に限ると総合型選抜22.8%、学校推薦型選抜38.8%で、合計61.6%です。国立大学は合計20.4%で、一般選抜が中心です。
総合型選抜と学校推薦型選抜は、何が違いますか?
高校の校長の推薦が必要かどうかが大きな違いです。
総合型選抜は本人の意志で出願でき、書類と面接などで能力・意欲・適性を総合的に評価します。学校推薦型選抜は校長の推薦に基づき、調査書を主な資料として評価します。
総合型選抜と学校推薦型選抜は、いつ出願しますか?
文部科学省の実施要項で、総合型選抜は9月1日以降に出願・11月1日以降に合格発表、学校推薦型選抜は11月1日以降に出願・12月1日以降に合格発表と決められています。
いずれも一般選抜より早く結果が出ます。
指定校推薦と公募推薦は、どう違いますか?
指定校推薦は大学が指定した高校の生徒だけが出願でき、公募推薦は出願要件を満たして高校の推薦が得られれば誰でも出願できます。
文部科学省の調査では、私立大学の学校推薦型選抜の入学者のうち公募型は2割強で、残りの多くが指定校や附属高校からの入学です。
推薦で合格したあとに、別の大学を受けることはできますか?
学校推薦型選抜は、合格したら入学することが前提の入試です。
文部科学省の調査では私立大学の指定校推薦の9割以上が専願で、公募型は半数強が他校との併願を認めています。総合型選抜の併願可否は大学ごとに違うので、募集要項で確かめてください。
「自己推薦」は、どの入試区分に入りますか?
大学によって違います。
校長の推薦が不要な自己推薦入試は、文部科学省の区分では総合型選抜にあたります。一方で、公募推薦の提出書類を「自己推薦書」と呼ぶ大学もあります。志望校の募集要項で、どの区分として扱われているかを確認してください。

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